
そんな疑問にお答えします
本記事の内容
居宅ケアマネと施設ケアマネの違い
居宅ケアマネの仕事内容 居宅計画書
居宅ケアマネ その他の仕事内容
居宅ケアマネの仕事内容 1日・1か月の流れ
居宅ケアマネ 報酬の仕組み
居宅ケアマネの給料は?
居宅ケアマネの仕事以外でしていること
この記事の信頼性
この記事を書いている私は、無資格・無経験でデイサービスに勤めました
デイサービスから特養の介護職・居宅のケアマネへと転職も経験しています
まず、ケアマネジャーの説明しますね
ケアマネジャーとは、介護保険制度に基づいてケアマネジメントを行う者を言います。
よく、ケアマネやケアマネージャーと言われますが、正式名称は『ケアマネジャー、介護支援専門員』です。
居宅ケアマネの仕事内容を理解することで、居宅ケアマネの仕事に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
今回は、居宅ケアマネの仕事内容を解説していきます。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
居宅ケアマネと施設ケアマネの違い
ケアマネには、大きく分けて2種類のケアマネの仕事があります。
・居宅ケアマネ
・施設ケアマネ
簡単に2つの違いを説明しますね。
居宅ケアマネは、基本自宅で過ごしている要支援・要介護者が在宅生活を維持できるように、介護サービスの利用などを調整する仕事です。
施設ケアマネは、在宅ケアマネと違い、特養や老健など施設利用者の1日をどう生活するのかをプランニングする仕事です。
居宅ケアマネの仕事内容 居宅計画書
居宅ケアマネの主な仕事内容を7つ紹介します
ケアマネの主な仕事内容7つ
①居宅サービス計画の作成
②居宅サービス事業所との連絡調整
③サービス実施状況の把握・評価
④給付管理
⑤要介護(要支援)認定に対する協力・援助
⑥相談業務
⑦利用者自宅へ訪問(要介護月1回以上・要支援3か月に1回以上)
一つずつ説明しますね
①居宅サービス計画の作成
居宅サービス計画とは、ケアプランとも言われています。
ケアプランとは、ご利用者の状況や要望にもとづいて「これからどのような生活をおくりたいか」と目標設定し、その目標に向けて利用するサービスの種類や頻度を決めた利用計画書のことです。
ケアプランを作成して評価するまでの手順を紹介します
5つの手順
・アセスメント
・ケアプラン原案の作成
・サービス担当者会議
・ケアプランの同意・交付
・モニタリング
手順①アセスメント
利用者の自宅へ訪問し、本人と家族から、利用者の健康状態や介護状況、住まいの状況、希望などを情報収集し、課題を分析する。
手順②ケアプラン原案の作成
アセスメントをもとにケアプランの原案を作成する。
利用する居宅サービスの選択にあたっては、複数の居宅サービス事業所などに関する情報を利用者または家族に提供する。
特定のサービス事業所へ誘導してはいけません
手順③サービス担当者会議
サービス担当者会議とは、要介護者本人のよりよい生活を実現するために、どのような目標を立て、支援をしたらよいのかを話し合うため、本人、家族、サービス担当者が集まって行う会議です。
手順④ケアプランの同意・交付
本人、家族にサービスの内容・種類・頻度を決めたケアプランを説明し同意を得ます。
訪問看護、通所リハビリなどの医療系のサービスを利用する際には、主治医の同意を得てケアプランを交付します。
手順⑤モニタリング
月に1回の訪問時に介護者の心身の状況や家族の事情などの変化に伴い、変更・改善すべきところがないかをチェックしていきます。
サービスの追加や通院、入退院、徘徊して家にいないなど…月に1回の訪問では終わらない方も多いですね
②居宅サービス事業所との連絡調整
居宅サービス事業所との連絡調整をします。
例えば
家族から、昨夜入院になったなどの報告が入れば、利用している事業所へ連絡して退院するまでサービスは休むように連絡します
このように、本人と事業所の調整役を行っていきます!
③サービス実施状況の把握・評価
サービスの実施状況の把握や評価を行います
きっちりと、計画通りにサービスを利用しているのか?
要介護者の心身の状況や家族の事情などの変化がないのかを常に見ていきます
例えば
・デイサービスを利用して運動することで、足腰が良くなって買い物に行くのが楽になった。
・ショートステイに行ってくれるようになったので、家族の負担が楽になった。
・レンタルしている車椅子のブレーキがかかりにくい。
など
利用しているサービスの評価などをヒアリングをもとに行っていきます。
④給付管理
給付管理を行います
サービスを提供した事業所は、国保連に介護給付費を請求します。
提供したサービスに間違いがないかなど、請求に関しての業務を行います。
⑤要介護(要支援)認定に対する協力・援助
介護保険の更新の手続きや新規申請・区分変更などの援助を行っています。
介護認定を受けていない方はこちらでまとめています
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介護保険 申請の条件・流れ・タイミングを【ケアマネ】が解説します!
続きを見る
⑥相談業務
相談業務を行います
ケアマネは、介護保険のプロなので介護施設の入居の相談や区分変更、介護サービスについての相談はできます。
しかし、ケアマネ全員が医療保険や障がい福祉、生活保護法など詳細に知っているわけではありません。
ケアマネに欠かせない「介護保険法」を理解し覚えるだけでも約1年はかかると思います。
*居宅のケアマネは特に勉強が必要です。介護報酬の解釈やQAはある程度読んでおくべき内容です。
例えば
・レンタルの用品は、どんなものがあるの?軽度者はレンタルできるの?購入はどんなものがあるの?
・住宅改修は、どんなことしてくれるの?ヘルパーさんは、何がよくて何ができないの?
・退院当日にシュートステイやデイサービスは利用できるの?
・訪問看護で介護保険と医療保険の違いは?
・要支援の方は、デイサービスを2カ所利用できるの?
などは、居宅ケアマネとして知っておくべき内容です。
また、ケアマネは「地域でどのような特徴をもった、事業所があるのか」を知っておかなくてはいけません。
同じデイサービスでも、半日やお風呂がある、ない。リハビリの内容や器具も異なっており、少人数、大人数など様々です。
ケアマネージャーは、「介護保険外のサービス」「訪問でしてくれる理美容やタクシー」なども知っておく必要があります。
たくさんのサービスを知っていれば、利用者にプレゼンができ、その中から利用者は『選択』できるのです。
地域で新しいデイサービスや施設ができれば、積極的に見学へ行き「利用者に提案できる」ようにします。
⑦利用者自宅へ訪問(月1回以上)
・要介護の方は、ご自宅へ月に1回以上訪問しなければなりません。
・要支援の方は、3か月に1回以上訪問しなければなりません。

ケアマネジャーの担当件数ですが
40件未満(事業所のケアマネの人数の平均でOK)です。
介護の方だと39名までいいと言うことです。
要支援の方は0.5でカウントされます。
ポイント
訪問した時にケアマネージャーの見ているポイント
本人の表情や動き、爪や整容状態、服装、部屋の散らかり具合など部屋の環境、雑誌、ごみの内容や量やにおい、ヘルパー日誌など、服薬、カレンダー(だいたい予定が書かれている)、室温、キッチン、寝具の状態、家族の写真や仏壇の状態などを見ています。食欲や睡眠状況、家族や友人の訪問頻度や内容、買い物や通院状況など会話の中で聞くようにしていますね。
訪問した際に、危険と感じれば本人や家族に下のようなものを提案しています。
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居宅ケアマネ その他の仕事内容
居宅ケアマネ その他の仕事は、3つあります
電話業務
書類整理
実績入力
一つずつ説明しますね
電話業務
居宅ケアマネの電話業務は、かなり時間を費やす業務です。
例えば、
・ご利用者が転倒、骨折して入院になった場合。利用しているサービスのすべての事業所に連絡しサービスの停止の連絡をします。
・利用者、家族の相談を電話で受けることもあります。
・サービス事業所からの報告・相談など
私の場合、多いときで1日50~100件ぐらいの電話で、1日約3時間~4時間電話業務していることもあります。
書類整理
ケアマネの書類は多いです
例えば
・ケアプランを変更するたびに、古いプランをファイリングします。
・毎月各事業所から利用者の状況報告が約200~300枚届きます。
・モニタリングや担当者会議・ケアプランの交付書の管理など
書類の整理でもかなりの時間を費やします。
実積の打ち込み
月初になると実績の打ち込みを行います
各事業所からサービス利用した実績が送られてきます。
私の場合は、約4~5時間で入力を行います。翌月の8日には実積を入力、チェックし国保連へ伝送します。
居宅ケアマネの仕事内容 1日・1か月の流れとは
居宅ケアマネの1日の流れを紹介していきます。
1日の仕事の流れ
1日の流れを紹介します
8:30 業務開始(本日のスケジュールの確認)
ケアプランの作成・電話対応・来客対応
11:30 休憩・昼食
12:30 利用者の訪問
15:30 支援経過の入力・モニタリングの作成刷りだし
電話対応
16:00 明日の訪問アポ
日誌の作成・明日の予定を作成
17:00 退勤
緊急時で数時間を費やすことがあるので、1日のスケジュールはパンパンにしないよう調整することが必要です。
午前中の方が集中力が高いので、プランの作成などは午前中でおこないます。
1か月の仕事の流れ
職場での1か月の流れです
・1~8日 実績入力、チェック、来月の利用予定票の作成
・9~15 ケアプラン作成、報告書整理
・16~26 利用者の訪問
・25~27 次月のサービス提供票を各事業所へ配布
・28~31 介護保険証の更新手続きの支援
研修会なども月に1~2回(ケアマネの連絡会)ありますね。会議も月に1~2回あります。
スケジュール管理ができていないと後半に仕事が詰ますので、余裕をもってスケジュール管理する必要があります。
居宅ケアマネ 報酬の仕組みとは
利用者は、担当のケアマネに利用料金を支払うことはありません。
居宅ケアマネ 報酬の仕組みを説明します。
居宅ケアマネ 報酬の仕組み
ケアマネの仕事を行なえば、介護保険から報酬を得ることができます。
①居宅サービス計画の作成
②居宅サービス事業所との連絡調整
③サービス実施状況の把握・評価
④給付管理
⑤要介護(要支援)認定に対する協力・援助
⑥相談業務
⑦利用者自宅へ訪問(要介護月1回以上・要支援3か月に1回以上)
①~⑦を行えば、介護保険から報酬を得ることができます。
要介護認定を受けている人が介護保険サービスを利用することで、要介護度に合わせて1件当たりの報酬が決まります。
居宅ケアマネの報酬額
これは、あくまでも介護報酬なので会社に入るお金になります。
(特定事業所加算で金額は変わります)
<取り扱い件数が40件未満>
要介護1・2 11753円/月
要介護3・4・5 15267円/月
会社によって介護の方1件でいくらと歩合制があるようですよ!
たまに、利用者さんから

と聞かれます。


居宅ケアマネの給料は?
居宅ケアマネの給料を紹介します。
営利法人の居宅ケアマネは、月に332756円
社会福祉法人の居宅ケアマネは、月に391812円
事業所の母体によって大きく変わりますね。
居宅ケアマネの仕事以外でしていること
これは、人によるかもしれませんがケアマネの仕事以外でしていることが多いのではないでしょうか?
今は、ヘルパーさんの働き手が少ないので
すぐに受診の必要があってヘルパー事業所に依頼しても断られることがあります。
そのような場合に、ケアマネジャーが行くことが少なくないです。
例えば、身寄りがいない方や家族が遠方の方の場合
・介護保険では利用できなかったり、頼れる家族がいなかったり、お金がなかったりなどの時に,通院、入退院の同行をする場合があります。
・公共料金の支払いが滞っており支払いの手続き
・ごみ屋敷の片付け
・葬儀の手配・段取り
・引っ越しの支援
・物件探しの同行
・服薬管理
・郵便物の整理・手続きの代行
・オムツ給付や医療券の手続き
など
おそらく、全国の居宅ケアマネはこのように「ケアマネの仕事以外でしていること」がかなり多いと思います。
ケアマネの仕事は、本当にたくさんありますが、感謝もされる仕事ですよ!私は、楽しんでます!
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